差別化の罠
経営やマーケティングでは「差別化の罠」というテーマが時折出てきます。
「他社との違い」は皆さんにとって「他者との違い」と考えればスムーズであり、自分にしかできないことを一生懸命探し、その特色に酔いしれたり安心したり自分自身に愛着を感じることが生きがいの中の大きな一つとなるはずです。
一方で、それが自己満足であることを十分に理解した上で、その精神活動を楽しむべきであるとも感じています。
個人であれば明るく楽しい人生を送ることや最高の喜びのために、大いに「自分らしさ」を追求することは素敵ですね。
しかし、私たちのように起業をした人間の中には「自分にしかできない仕事を」というテーマに没頭し、それがいつしか究極の自己満足のまま発展をしないケースがあります。
これまた「自己満足のためにやってるんで」と言ってしまえば全ての責任や全ての成功しない理由から逃れることが簡単にできてしまうのですが、ある一定の年月を超えたビジネスマンにとっては「社会貢献」という恩着せがましい言葉を一切使うことなく、ただただ黙って利益を出し、多くのお客様と出会い、多くの人々を雇用し、税金を払い、金と血液の流れを促進することを考えるべきです。
「自分にしかできないこと」を考えるときに2つの軸を用意するようにしましょう。
1つは自己満足がしっかりと成されているか。
1つは生産性を犠牲にしていないか。
少なからず家族の一員、少なからず企業の一員である私たちは「自分なりの」「自分だけの」というテーマに固執して、ついついパフォーマンスを落としがち。
そんな拘りや差別化を、実は世の中は全く求めていなくて、オリジナリティの発揮は9割型が自己満足であると思っています。
世の中から求められているサービスや、集団から求められている個々の資質とは?
差別化を図れば図るほど、賢いライバルが微笑んでいるというのは良くあることなのです。
誰かがAという事をしたら、自分はBの領域で得意を見つけ出してアイデンティを保とうとする。
分かります・・・
でもBの領域は生産性が低かったり、単なる自己満足のケースが大半です。
分かります・・・
自分にしかできないことで気持ちを保とうとするのは。
でも、もっと周囲が喜ぶ、周囲の助けになる事にエネルギーを使ってみてください。
あなたの「取り分」きっと増えます。
本日は「差別化の罠」について。
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